人工衛星スプートニクの打ち上げに、未来を託した4人のロケット・ボーイズと、廃れ行く炭鉱にしがみつく親世代。
親子が理解しあった時に米国の本当の夢が始まる…。
元NASA技術者の自叙伝の映画化。

時は’57年10月の米国・ウェストバージニアの炭鉱町。
ソ連の人工衛星スプートニク号の打ち上げに町中の人間が驚いていた頃。

高校生のホーマー(ジェイク・ギレンホール)は親友2人と、オタクのクウェンティン(クリス・オーウェン)と共に、ロケットを作ろうとする。
もしもこの研究が科学フェアで認められ、優勝すれば、奨学金を得る事が出来るかもしれないのだ。

ホーマーに対し、街の炭鉱夫である父・ジョン(クリス・クーパー)は冷たい。
考えが古い父にとって息子の夢は理解しがたいものだったのだ。

彼の夢を理解してくれるのは学校のライリー先生(ローラ・ダーン)のみだったが、ホーマーたち4人は夢に邁進していく…

原 題 OCTOBER SKY
製作年 1999年
製作国 アメリカ
監 督 ジョー・ジョンストン
製作総指揮 ピーター・クレイマー
脚 本 ルイス・コリック
原 作 ホーマー・ヒッカム
撮 影 フレッド・マーフィー
音 楽 マーク・アイシャム
出 演 ジェイク・ギレンホール(ホーマー・ヒッカム)、クリス・クーパー(ジョン・ヒッカム)、クリス・オーウェン(クウェンティン)、ウィリアム・リー・スコット(ロイ)、エリア・バスキン(ビコフスキー)、ローラ・ダーン(ライリー先生)、スコット・トーマス(ジム・ヒッカム)、ナタリー・キャーナディ(エルシー・ヒッカム)


時は冷戦時代、米国とソ連は宇宙開発で、どちらが先に人工衛星を打ち上げるか、先を争っていた頃が映画の始まりとなっています。

第二次世界大戦終結後、米国が産業面、技術面で急速に脱皮する姿に、親子の生き様を重ねたドラマという所が見どころです。
この映画は、後にNASA技術者となったホーマーの自叙伝を元に描かれているので、その点も注意して観ていきたい所です。

ホーマーとジョンはいうなれば、米国の未来と過去。
炭鉱産業で米国を支えてきたジョンは、炭鉱産業と同時に骨を埋める存在。
ホーマーは、この映画以降米国を支える宇宙開発事業に身を投じていきます。

最初は親子同志、やっている事に対し全く畏敬の念を払えないので、お互いにけなされたと思い犬猿の仲となっています。

ホーマーもジョンに対し、兄ジム(スコット・トーマス)のアメフトの試合なら観に行くんだなと愚痴をこぼします。
炭鉱夫の父にとってアメフトで奨学金を得て街を出ようとする長男ジムの事は理解の範疇なのですが、次男ホーマーの考えている事は想定外なので、認められないのです。

ホーマーも、いずれは炭鉱が滅びることが薄々わかっているので、父の仕事に敬意は示していなかったのですが、父親が炭鉱で事故に遭い、彼が父親の代わりに炭鉱に働かなくてはいけなくなります。

この時彼は、はじめて父の偉大さに気付くのです。

ホーマーが、父と和解する時に送る言葉は、親子間だけでなく、人生観が違うもの同志、認め合うのにもいい言葉なのではないでしょうか。

「遠い空の向こうに」を鑑賞する