知りすぎた男を消せ!
ヘッドハントされた天才プログラマーが見たIT企業は、監視社会の闇だった。
裏切りが裏切りを呼ぶ、抜けられない人生ゲームの勝者は誰になる!?

名の知れた学生プログラマーのマイロ(ライアン・フィリップ)は、
IT業界トップのNURVのCEOゲーリー(ティム・ロビンス)直々のヘッドハントを受ける。

ゲーリーの目的は社運をかけたコミュニケーションシステム『シナプス』の完成の為だった。
マイロはゲーリーに気に入られ、次々にプログラムを手渡されるが、彼の身の回りに不審な事が起こる様になる。

同じようにヘッドハントを受けたものの断ったマイロの友人、テディ(イー・ジェー・ツアオ)は、シナプスに関わるあるシステムを解読した後何者かによって殺された。

シナプスに関わるものは殺される。
マイロは他の社員に隠れ独自に捜査していく事にするのだが・・・。

原 題 ANTITRUST
製作年 2001年
製作国 アメリカ
監 督 ピーター・ハウイット
脚 本 ハワード・フランクリン
製作総指揮 デヴィット・オバーマン
撮 影 ジョン・ベイリー
音 楽 ドン・デイヴィス
出 演 ライアン・フィリップ(マイロ)、ティム・ロビンス(ゲーリー)、イー・ジェー・ツアオ(テディ)、クレア・フォラーニ(アリス/レベッカ)、タイ・ルニャン(ラリー)、ライル・バートン(リチャード)、レイチェル・リー・クック(リサ)


この映画を観て思い出したのはリアム・ヘムズワーズとゲイリー・オールドマン、ハリソン・フォードが共演した『パワーゲーム』です。

あちらはIT企業に属する社員(ヘムズワーズ)が、ハリソン・フォードがIT企業のCEOを勤める会社に産業スパイとして侵入する話だが、その会社のあらゆる所には、監視システムが付いています。

彼が生き延びようとする術は、この映画におけるライアン・フィリップ演じるマイロと共通するものがあります。

ティム・ロビンス演じるCEOは、最初マイロの理解者ある上司として登場するが、映画中盤からは、他人のアイデアを盗み取って成功する人間としての本性がむき出しになります。

周囲の誰を信じていいのか判らずおろが来るマイロの姿をライアン・フィリップが演じている姿は、いささか神経質に映るかもしれませんが、のんびり屋の印象が強い俳優をキャスティングするよりも、画面が締まっています。

マイロは『シナプス』のコードを完成させた有志たちが社の犠牲になる姿に疑問を感じていて、だからこそ、あのラストに繋がったのだろうと思います。

このあたりは、コンピューターコードが悪用されるマイケル・マン監督のサスペンス『ブラックハット』と並行して見ていただけると面白さが増すかもしれません。

それはブラック企業が、個人の業績をあたかも会社の業績と語る姿を暗喩している様で、面白いです。

一見地味な映画に見えるのですが、通しで観ていくと、見ごたえがある映画。
様々なサスペンス映画をエッセンス的に取り入れられている部分もあると思います。

編集に『マトリックス』や『TIME/タイム』のザック・ステンバーグが携わっているので、躍動感ある画像編集を楽しみたいなら、この二つの映画が好きな方にはお勧めです。

勿論、『パワーゲーム』、『ブラックハット』などのITサスペンスが好きな人には、一押しのサスペンス。
俳優や監督というよりも、映画の中の人物相関図が何度も入れ替わる展開が好きな方には、お薦めの映画です。

「サベイランス ~監視~」を鑑賞する