息子を事故で失い、親友が寝たきりになった男の元に来た女性は、息子の命を奪った人間だった。
男は全てを赦す日は来るのだろうか…
『ギルバート・グレイプ』でしられるラッセ・ハルストレム監督の劇場未公開作。

ジーンは恋人ゲイリー(ダミアン・ルイス)のDVに耐え切れず、11歳の娘・グリフ(ベッカ・ガードナー)を連れて家を出る。

彼女は今は亡き夫グリフィンの父アイナー(ロバート・レッドフォード)の住むワイオミングの牧場にたどり着く。
アイナーは40年近く共に仕事をし、今は熊に襲われ寝たきりとなっている親友のミッチ(モーガン・フリーマン)と共に暮らしていた。

アイナーは息子が交通事故で死んだのは、ジーンの居眠り運転のせいだったと今も信じて疑わない。
その為、グリフィンの死後二人は疎遠かつ険悪な仲だった。
アイナーは渋々一か月という約束で、二人を住まわせる事にするのだが…

原 題 AN UNFINISHED LIFE
製作年 2005年
製作国 アメリカ
監 督 ラッセ・ハルストレム
脚 本 マーク・スプラッグ
製作総指揮 グレアム・キング
撮 影 オリバー・スティプルトン
音 楽 クリストファー・ヤング
出 演 ロバート・レッドフォード(アイナー)、ジェニファー・ロペス(ジーン)、モーガン・フリーマン(ミッチ)、ジョシュ・ルーカス(カーティス保安官)、ダミアン・ルイス(ゲイリー)、ベッカ・ガードナー(グリア)


温厚もしくは威厳ある役が多いロバート・レッドフォード、活気な役やセクシーな役の多いジェニファー・ロペスがこの映画では全く異なる役を演じている所が見どころです。

ジーンは、娘グリアがお腹の中に居た頃、運転していた車が事故に遭い、夫グリフィンだけが帰らぬ人となってしまいます。

アイナーにとってグリフィンは、地元のロデオ大会でも賞をかっさらう程、西部男としては自慢だったので、我慢ならないのです。

ですがジーンは、恋人のDVで逃げてきたにも関わらず、アイナーに対しては、自分だけが執拗に何年も前の事で、舅から責められるいわれはないと言わんがばかりの態度をとってしまいます。

これが余計二人を何年もの時を隔てても和解せず対立に持ち越させるのです。

そんな二人の間に立つのが、モーガン・フリーマン演じるミッチになります。
彼の役柄は『ミリオン・ダラー・ベイビー』に出てくる老トレーナーを思い起こさせます。

彼は熊に襲われ瀕死の重傷を負い、寝たきりとなっていますが、ジーンがワイオミングにやってきてしばらくして、同じ熊が出没するのです。

アイナーはミッチの仇と怒り狂うのですが、ミッチは違います。
捕獲され動物園に連れていかれる熊をみて、アイナーに、あの熊を観に行ってくれと頼むのです。

ミッチは、熊が自分に襲い掛かってきたのはもう赦している。
後は、熊が自分の本来の棲家である森に無事帰れる事だけを願っている。

ミッチの持つ『赦し』の力が、ジーンとアイナー、二人にどう作用していくかがポイントとなる映画です。

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