人望が厚く生真面目といわれていた男の裏には女の誘惑の影。
男が女の誘惑に負けた時、男は身に覚えのない容疑をかけられそうになる。
しかも捜査官は自分の妻。男は身から出た錆をどうするつもりなのか?

フロリダの海辺の町で警察署長をつとめるマット(デンゼル・ワシントン)は地元の人々からの信頼も厚く、同僚からも慕われている。

しかし殺人課に勤務するエリート捜査官の妻・アレックス(エヴァ・メンデス)との仲は冷え切っており、高校時代の恋人アン(サナ・ネイサン)が、夫で警備員のクリス(ディーン・ケイン)のDVに苦しんでいるのを知っていて不倫していた。

ある日、マットはアンから、末期がんだと知らされ、警察の金庫に眠るDEA(麻薬取締局)が押収した大金を、彼女の治療費に充てようとする。

しかしマットがアンと落ち合おうとした、その日の晩、アンの家は爆発全焼。
事件の捜査担当となったのは、アレックスだった・・・

原 題 OUT OF TIME
製作年 2003年
製作国 アメリカ
監 督 カール・フランクリン
脚 本 デイヴ・コラード
製作総指揮 ダミアン・ザッカーニ
撮 影 テオ・ヴァン・デ・サング
音 楽 グレーム・レヴェル
出 演 デンゼル・ワシントン(マット・リー・ホイットロック)、エヴァ・メンデス(アレックス・デイヴィス・ウィトロック)、サナ・レイサン(アン・マレー・ハリソン)、ディーン・ケイン(クリス・ハリソン)、ジョン・ビリングスレイ(チェイ)、アレックス・カーター(ポール・キャボット)


デンゼルの役といえば、2000年までは、一部を除き 正義感が強く倫理感のある黒人の役が多かったと思います。
彼の役柄選びが大きく変わったのは2000年以降。

今回は、デンゼルにしては珍しい役で、不倫から犯罪に巻き込まれた上、主犯に間違われてしまう役です。

不倫がばれないように、デンゼル演じるマットは、ありとあらゆる手段を尽くすのですが、身から出た錆をどうする事もできません。

事件のあった日に、マットは近所に住む白人の老婆に顔を見られているのですが、マットは警察署長なのにも関わらず、彼女にあの人が犯人だと言われてしまいます。

それは、フロリダという南部の地域で高齢の白人女性が、今もなお人種差別意識をもっているという皮肉をこめた描写です。

さらにアンは前科者・ポール(アレックス・カーター)をニセ医者に仕立て上げ、マットに末期がんだと信じ込ませていた事が判明。

アンに治療費だと渡した金庫の金をポールが持っている事をしり、ポールがアジトにしているビジネスホテルに、行き、もみ合いになった末、金を取り返しますが、正当防衛とはいえ、ポールを転落死させてしまいます。

その直後に、妻のアレックスが現場検証に来るので、さすがのアレックスも、一連の事件には夫が絡んでいるのではないかとにらみ始めるのです。

この辺り、マットは、自分の不倫や公金横領がばれないか、隠し通すので必死な所も見どころでしょう。

マットは、アンが生きている事を知りますが、嘘がばれた後のアンの態度も見物です。

映画のラスト、そんな四面楚歌の中、マットが劇中を通して誰を一番信頼していたか。
『持つべきものは友』という事が判るのではないでしょうか。

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