叩き上げ破天荒なGMが生み出した究極の『勝ちに行く試合理論』は、攻めるな、振るな、打つな、バントも狙うなという、野球常識を覆すものだった? 豪華キャストで送り出す実話を元にした感動のドラマ。

ビリー(ブラット・ピット)は選手からフロントに転身。 スター選手出身のせいか高慢かつ短気な性格はアスレチックスのGMに就任した今もなおらず、試合も見なければ、周囲に当り散らす性格が災いし、球団の成績は低迷したまま。

ある日ビリーはライバル球団のインディアンズで選手の統計分析を専門に行なうピーター(ジョナ・ヒル)と出逢う。
ビリーは現役時代の自分を分析してみろとピーターの能力を試した結果、ピーターの出した答えはあまりにも図星だった為に、ビリーの一存で彼を引き抜く事にする。
しかし、彼を引き抜く事は、ベテランのスカウト陣やアート監督(フィリップ・シーモア・ホフマン)の意向に背く事を意味していた・・・

原 題 MONEYBALL
製作年 2011年
製作国 アメリカ
監 督 ベネット・ミラー
脚 本 スティーブン・ザイリアン、アーロン・ソーキン
製作総指揮 スコット・ルーディン
原 作 マイケル・ルイス
撮 影 ウォーリー・フィスター
音 楽 マイケル・ダナ
出 演 ブラット・ピット(ビリー・ビーン)、ジョナ・ヒル(ピーター・ブラント)、フィリップ・シーモア・ホフマン(アート・ハウ)、ロビン・ライト(シャロン)


ビリーは、スカウトの言いなりの人生を歩んできて失敗した事を心のどこかで後悔しつつも、それに対して『理論の裏づけ』がなく、ふんぎりがつかないので、いつも苛立っているのです。

そこにピーターが現れ、現役時代のビリーはいかにスカウト陣に踊らされていたかという現実を数字として突きつけられた事がきっかけで、ビリーは球団のGMとして以前に人間として立ち直るきっかけを得ます。

当然の事ながら、ビリーのやり方は、ベテランスカウトマン・グラディ(ケン・メドリック)や、監督の機嫌を損ね、試合になると、監督のお気に入りやスカウトマンが目をかけた選手しか起用されなくなり、試合の雲行きは怪しくなるのです。

選手の素質は数字だけでなく人間性も含まれるという点にビリーが気づいた時点で、球団に残る顔ぶれが決まってくるという点も、野球ファンなら見どころの一つになるのではないでしょうか。

野球を愛していたからこそ、プロとなった後に立ちはだかる契約や成績の問題が怖く試合を見る事も出来ないトラウマを負ったビリーに娘ケイシー(ケリス・ドーシー)が『もっと野球を楽しんで』と歌うCDを送り、その後チームが、14連敗から怒涛ともいえるMLB史上初の20連勝を成し遂げるシーンも見どころです。

映画のクライマックスでは、ビリーがレッドソックスからのオファーを受けますが、この時彼が出した答えは、自分のトラウマに決着をつけた瞬間と言えるでしょう。

脚本を担当したスティーブン・ザイリアンとアーロン・ソーキンは、ストーリーに対するアプローチ法が違う事で知られています。
それだけにお互いが妥協点を見つけながら、映画製作に貢献している姿が垣間見えます。

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