エンタープライズ号の若き船長カークの前に立ちふさがるのは、300年の眠りから覚めた謎の戦士。彼の真の目的とは・・・?
敵役にベネディクト・カンバーバッチを招いたスタートレックのリブート作第二弾。

規約違反で降格されたカーク(クリス・パイン)は、ロンドンの宇宙艦隊データ基地が何者かの手により爆破されたという緊急司令を聞く。

爆破犯はトーマス艦隊仕官(ノエル・クラーク)だったが、彼はハリソン元艦隊仕官(ベネディクト・カンバーバッチ)に爆破を強要されたという事実が発覚。

宇宙艦隊本部に司令官が召集される事を想定し、爆破を仕組んだのではないか…
カークがそう考えた矢先、ハリソンの操縦する小型ヘリが、艦隊本部を攻撃してきた。

カークは応戦し、小型ヘリを打ち落とすが、ヘリは落寸前にハリソンはどこかへ転送されてしまい、パイク(ブルース・グリーンウッド)は攻撃により命を落としてしまう・・・

原 題 STAR TREK INTO DARKNESS
製作年 2013年
製作国 アメリカ
監 督 J・J・エイブラムス
製作総指揮 ジェフリー・チャーノフ
原 作 ジーン・ロッデンベリー
脚 本 デイモン・リンデロフ
音 楽 マイケル・ジアッキノ
出 演 クリス・パイン(ジェームズ・T・カーク)、ザカリー・クイント(スポック)、カール・アーバン(レナード・”ボーンズ”マッコイ)、ゾーイ・サルダナ(ウフーラ)、サイモン・ペッグ(モンゴメリー・スコット)、ジョン・チョー(ヒカル・スールー)、アントン・イェルチン(パヴェル・チェコフ)、ブルース・グリーンウッド(クリストファー・パイク)、ベネディクト・カンバーバッチ(ジョン・ハリソン/カーン)、ピーター・ウェラー(マーカス提督)、アリス・イブ(キャロル)


ハリソンは、カークたちが追跡出来ないという小型ワープ装置を盗んでいきます。

ワープした先は、惑星連邦と一触即発状態にある、クロノス星域・クリンゴン帝国というので、惑星連合のマーカス提督(ピーター・ウィラー)は、エンタープライズ号にプロトタイプ光子魚雷まで積ませるのです。

また惑星連合の中にも、いざこざがあったのではないかと思わせる象徴にエンタープライズ号の中に新米の兵器係キャロル(アリス・イブ)が乗り込んでいるというシーンがあります。
彼女が何者がわかるシーンも見どころの1つです。

クリンゴン星は、他国の争いに干渉しませんが、自らの星に干渉される事を嫌がるのです。
これは米国がイスラム諸国に長年勘違いしてやってきて敵意をむけられた事と被ります。
リブート後のスタートレックには、こうした描写も暗喩的に含まれている所が見どころ。

ここでカークはハリソンと出会いますが、ハリソンは魚雷の中身を確かめる様にカークたちに言います。
その中には思いもよらぬものが入っているのです。

カークもハリソンも目的は同じ、自分たちの種族の生き残りなのです。
その為には、どちらが死ななければいけないという状態となります。

魚雷の中身には、ハリソンと同じ種族の未来が詰まっていますが、カークからみれば魚雷の中身を処分しなければまた戦争が宇宙のどこかで始まってしまう。
だからハリソンだけ、こちらの手の内に置き、魚雷を始末するという方法に出ます。

その後に、墜落するエンタープライズ号のワープコアを直すためカークが取った、命がけの行動は原子力への恐ろしさを暗喩的に描いています。

ラストは何とも意味深なので、最後まで見逃せません。

人気シリーズをキャストを一新して送るという意味では、『X-men:ファースト・ジェネレーション』がこの映画のもつ雰囲気に近いかと思います。
『X-menシリーズ』のキャストを一気に若返らせ、リブート風に作り上げたのがファーストジェネレーション以降の作品です。

何故マイケル・ファスペンダー演じるマグニートは孤高の道を行くようになったのかという描写は、今回ベネディクト・カンバーバッチ演じるハリソンが、300年の眠りから覚めて惑星連合に利用される過程と似ていなくもありません。

それに対し、若さと未熟さが故に対立を招きつつも仲間と打開策を見出そうとする姿は『ファースト~』で若き日のエクゼビアを演じたジェームス・マカヴォイと、今回の作品でカールを演じたクリス・パインの演技は被るところはあるのではないでしょうか。

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