いまそこにある危機に立ち向かう為に、誰も信じるな、全てを疑え。
銃すら持たなかった男が巨大な謎に迫る。
伝説のジャック・ライアンシリーズ・リブート第一弾。

従軍時の任務で脊髄に重症を負ったジャック(クリス・パイン)は、CIAエージェントだという軍人ハーバー(ケヴィン・コスナー)にリクルートされる。

ハーバーに言われた通りジャックは回復後大学に復学。
経済学の博士号を取った後、表向きはウォール街の投資銀行で働き裏ではCIAアナリストの顔を持つ様になった。

そこで彼はアクセス不能の、特定のロシアの投資会社口座が、ドルを買っている事を突き止める。

これに元ソ連の退役軍人・チェレヴィン(ケネス・ブラナー)が絡んでいる所まではつきとめたジャックだったのだが・・・

原 題 JACK RYAN: SHADOW RECRUIT
製作年 2013年
製作国 アメリカ
監 督 ケネス・ブラナー
製作総指揮 デヴィット・エリソン
脚 本 デヴィット・コープ
原 作 トム・クランシー(キャラクター原案のみ)
撮 影 ハリス・ザンバールルーコス、BSC
音 楽 パトリック・ドイル
出 演 クリス・パイン(ジャック・ライアン)、ケヴィン・コスナー(ウィリアム・ハーパー)、ケネス・ブラナー(ヴィクトル・チェレヴィン)、キーラ・ナイトレイ(キャシー・ミュラー)


トム・クランシー原作のジャック・ライアンシリーズは、スパイ映画にありがちな秘密兵器やガジェットは使わないが精神力、知性、分析力を駆使し世界の陰謀に立ち向かっていくものです。

それはスパイ映画というよりも私たちが日頃直面する問題をどう冷静かつ客観的に判断し解決するかというヒントが過去に映画化されたシリーズや、今回の作品にもあるので、見どころとなっています。

今回の作品は、ジャック・ライアンという人物がどの様にして成立ったかという話です。
原作ではジャック・ライアンは主に冷戦時代を舞台に活躍するのですが、話の舞台を現代に持ってきます。

異国に留学した際に、同時多発テロをテレビを通し知ったライアンは海軍に入隊。
そこで同僚を救い重症を負うものの、奇跡とも言える回復力と大学時代の論文を見込まれハーパーにリクルートされます。

そして彼が本格的に入った任務が、国家のみならず世界中を巻き込むかもしれないというロシアで起こった大規模テロ計画だったのです。

投資銀行の会社の上司ロブ(コルム・フィオール)にまで、チェレヴィンはマフィアまがいだと釘を指され、ハーパーには君はアナリストではないエージェントだと拳銃を渡されジャックは嫌でも戦場に借り出される事になります。

チェレヴィンは大規模サイバーテロ計画の為に、サーバー面では厳重なセキュリティを仕掛けていますが、彼のテロ計画には『意外』といえる盲点があった為に、計画は崩れていくのです。

まさかそんな所にテロの盲点があるとはと思わせる怒涛のクライマックスに繋がる監督の手腕の良さと、悪役の演じ分けに脱帽させられる作品です。

テロを引き起こす悪役と、止める側の相反する感情や、共通点を見出そうとする様、怒涛のクライマックスという点では『サブウェイ123』がこの映画に似ているのではないでしょうか。

市長に不正を摘発され服役していた元証券マンが、市長への復讐と金暴落を狙い、NYの地下鉄でパニックを起そうというものです。

元証券マンをジョン・トラボルタ、優秀な管理職だったが仕方なく収賄を働き車両調達部に左遷され、事件に巻き込まれる鉄道マンをデンゼル・ワシントンが演じたスピード感溢れるサスペンスです。

途中まで犯人の目的はわからず、揺さぶりをかけてくる所も、今回紹介した映画でケネス・ブラナー演じるチェレヴィンが、クリス・パイン演じるジャック・ライアンに心理戦をかけてくる箇所に似ています。

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