ザ・ロック(THE ROCK)

アクション

島に立てこもったのは誇り高き英雄。
彼に挑むのは、米国史実を転覆させる機密を持つ男と、化学兵器のプロ。
『パールハーバー』『トランスフォーマー』のマイケル・ベイが送り出す本格派アクション。

米海軍偵察部隊の英雄だったハメル(エド・ハリス)は、部下を非合法な作戦で失った上、政府に隠蔽された事実に憤っていた。

彼は残りの部下と共に化学兵器を奪取し、ザ・ロックと呼ばれるアルガトラズ島で観光客とガイドを人質に立てこもり、部下の遺族への補償金1億ドルを要求。

FBIは化学兵器スペシャリストのスタンリー(ニコラス・ケイジ)にSEALSと共に毒ガス処理を命じる。
スタンリーは島から唯一脱獄したパトリック(ショーン・コネリー)の協力を仰ぎ、島に潜入するのだが・・・

原 題 THE ROCK
製作年 1996年
製作国 アメリカ
監 督 マイケル・ベイ
脚 本 デヴィット・ウェイスバーグ
製作総指揮 ショーン・コネリー
撮 影 ジョン・シュワルツマン
音 楽 ハンス・ジマー
出 演 ニコラス・ケイジ(スタンリー・グッドスピード)、ショーン・コネリー(ジョン・パトリック・メイソン)、エド・ハリス(フランシス・X・ハメル准将)、ジョン・スペンサー(ウォーマックFBI長官)、ウィリアム・フォーサイス(パクストンFBI局長)、デヴィット・モース(バクスター少佐)、マイケル・ビーン(アンダーソン中佐)

『アルマゲドン』『パールハーバー』で有名なマイケル・ベイ、ジェリー・ブラッカイマーの『当り屋監督製作者』コンビが送り出す映画です。

この監督の映画は現実ではありえない演出法から『Bey-hem(ベイヘム)』と造語で語られています。
特徴として斬新でスタリッシュな映像、テンポがいいストーリー展開、戦う男のドラマ、観客をあきさせない箇所に入れるアクションが特徴です。

製作総指揮にショーン・コネリーが加わった事により、話の展開に捻りも加わりました。
劇中でニコラス・ケイジ演じるスタンリーに協力を渋るパトリックは脱走し街中でカーチェイスを繰り広げ派手なカーチェイスを起こしてまで一人娘に会いに行くシーンがあります。

車のCMを手がけてきたマイケル・ベイの演出と実生活でもカーマニアとして知られるニコラス・ケイジ、そしてショーン・コネリーのウィットにとんだ個性が見られる一場面です。

アルガトラズ元刑務所ことザ・ロックに二人は乗り込んでいくのですが、迎え撃つ エド・ハリス演じるハメル准将の役所も重圧感があります。
毒ガス兵器を用いて人殺しをするのではなく真なる目的が描かれている事も話の展開が進むにつれ判るのです。
この様に主役二人が格好よく目立つのではなく脇役にも美徳を持たせているストーリー展開は実在のスナイパー題材に描いた『スターリングラード』を彷彿とさせます。

細菌兵器の描かれ方など、どこか大味な点がある所はこの監督及び製作者特有のものですので拒めないのですが、映画のラストで、何故パトリックが米国をひっくり返す機密を持っていたが為に幽閉されたのか、それが判るシーンは驚きなので、最後の最後まで目が離せません。

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ストーリー展開がアップテンポで、最後まで結末が判らないという点では、この映画の翌年に公開され ニコラス・ケイジ主演で、ブラッカイマー製作の『コン・エアー』が好きな方や『ナショナル・トレジャーシリーズ』が好きな方にお勧めの映画でもあります。

その一方でこの映画は製作者ブラッカイマーと共同制作者だったドン・シンプソンとの最後の共同制作映画で、この作品以降のブラッカイマー製作映画は『パイレーツ・オブ・カリビアン』など大作映画で儲けた制作費で個性的な小品をプロデュースするという流れになっています。

そうした事を考えると、この映画はある意味製作者の岐路にたった映画だと思います。
 
次に観る映画は絶対コレ!

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