セルラー(CELLULAR)

セルラー (CELLULAR)

軟禁された女が、外部と通じる方法は、壊れかけた1本の電話。
繋がったのは見ず知らずの男性。
強盗の意外な真実とは。
スリラーの傑作『フォーンブース』の脚本家が送る密室劇。

生物教師のジェシカ(キム・ベイシンガー)は、ある日 見ず知らずの男イーサン(ジェイソン・ステイサム)に電話を破壊され、屋根裏部屋に軟禁される。

何とか電話を修復した彼女が電話をかけ、繋がった先はライアン(クリス・エヴァンス)という青年だった。
ライアンは電話越しのジェシカの必死の訴えを聞いて警察署へ行き、ボブ巡査部長(ウィリアム・H・メイシー)に、事件を任せようとする。

しかしボブは署内の喧嘩沙汰の後始末に追われ話にならない。
そんな彼の元に再びジェシカから電話が入る。
学校に居る息子が犯人グループに連れ去られる前に助けて欲しいというのだ。

犯人の目的は何なのか・・・

原 題 CELLULAR
製作年 2004年
製作国 アメリカ
監 督 デヴィッド・R・エリス
脚 本 クリス・モーガン
製作総指揮 ダグラス・カーティス、キース・ゴールドバーグ
撮 影 ゲイリー・カポ
音 楽 ジョン・オットマン
出 演 キム・ベイシンガー(ジェシカ)、クリス・エヴァンス(ライアン)、ジェイソン・ステイサム(イーサン)、ウィリアム・H・メイシー(ボブ巡査部長)、ノア・エメリッヒ(ジャック)、エリック・エディバリ(ディミトリ)、マット・マッコーム(ディーソン)

電話を媒体にして。何者かに追いつめられる主人公を描いたという点に関しては、原案担当のラリー・コーエンが脚本を書いた『フォーンブース』と共通しています。

この作品で、クリス・エヴァンス演じるライアンは、キム・ベイシンガー演じる姿の見えない女性ジェシカに、常に助けてくれといわれ、劇中では、彼女の存在は『何者なのか』観客も常に翻弄されます。

『フォーンブース』では主演のコリン・ファレルは、正体不明の狙撃犯に電話ボックスの上から命を狙われます。

ジェイソン・ステイサム演じる強盗は、キム・ベイシンガー演じるジェシカに関連する ある人物と深い関わりがあった為に、彼女を口封じしなければいけない羽目になってしまいます。

映画を観終わった後、私たちが判るのは、電話がなると、それが安全だと思い無意識に取ってしまう私たちの無防備さではないでしょうか。

それ以上に演じた俳優の栄枯盛衰を感じずにはいられません。

『ナインハーフ』や『LAコンフィデンシャル』で知的美女の名を欲しいままにしていた、キム・ベイシンガーは、投資に失敗し、オファーされた役を断った為、自己破産しています。

この映画をオファーされた当時、トム・クルーズの『コラテラル』でカメオ出演だったジェイソン・ステイサムは、これ以降『トランスポーター』『エクスペンダブルズ』と、シリーズものを次々あて、昇り龍状態です。

クリス・エヴァンスもアメコミヒーロー『キャプテン・アメリカ』の主役の座を射止めました。

この作品から運命が別れると思うと興味深い作品でもあります。

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様々な要素が詰まっていますが、ストーリー展開は淡々と進み、見やすい作りになっています。

何故ジェイソン・ステイサム演じるイーサンが強盗となったのかという動機も、観ていく過程で納得できるかと思います。

その点では、同じサスペンスというジャンルでは『交渉人』がストーリー展開では、最も近いのではないでしょうか。

スリリングさという点に関しては、同じ原案担当者という点で『フォーンブース』がお好きな方にもお薦めできる映画です。

アクション映画に出ているジェイソン・ステイサムの姿が好きな方には地味に取れるかもしれません。

ジェット・リーと組んで出演していた『ザ・ワン』などのステイサム映画が好きな方には、お薦めできる映画だと思います。
 
次に観る映画は絶対コレ!

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