トゥー・フォー・ザ・マネー(TWO FOR THE MONEY)

サスペンス

かつてNFL行きを嘱望された男は、スポーツ賭博の予想屋としての才能を見出される。
有り余る金に溺れた予想屋が、出世の階段を踏み外したその時、彼の真価が問われる。
実話を元に作られた映画。

ブランドン(マシュー・マコノヒー)は、カレッジ・フットボールの花形でQBとして活躍していたが、試合中に膝を故障し、NFL行きどころかフットボールそのものも諦めなくてはいけなくなった。

それから6年後、ブランドンは電話番号案内など、バイトで食いつないでいたが、ある事からスポーツ賭博の予想屋としての才能を発揮する。

そんな彼の才能に、賭博事情を営むウォルター(アル・パチーノ)が目をつけ、彼を雇い入れ、仕事のコツを教え、彼に芸名。ジョン・アンソニーをつけ、スポーツ番組に出演させるのだが・・・

原 題 TWO FOR THE MONEY
製作年 2005年
製作国 アメリカ
監 督 D・J・カルーソー
製作総指揮・脚本 ダン・ギルロイ
撮 影 コンラッド・W・ホール
音 楽 クリストフ・ペック
出 演 マシュー・マコノヒー(ブランドン・ラング/ジョン・アンソニー)、アル・パチーノ(ウォルター・エイブラムス)、レネ・ルッソ(トニー・エイブラムス)、アーマンド・アサンテ(C.M.ドノヴァン)、ジェレミー・ピヴェン(ジェリー・サイクス)

ウォルターの会社にはコンピューターを駆使し予想を編み出すジェリー(ジェレミー・ピヴェン)などが在籍していて、彼らは冠番組を持っています。
番組や大口顧客持っている以上、賭博予想の勉強も日々積み重ねているのです。

そこに社長の鶴の一声でブランドンが入社。
しかも彼はろくすっぽ賭博の予想の勉強はせず、的中率8割以上を叩き出し、会社だけでなく、大口取引先のギャンブラー・ノヴィアン(アーマンド・アサンテ)の心も掴みます。

最初は淡々と仕事をこなしていたブランドンですが、金を稼げる様になり、ウォルターに目をかけられてからは先輩社員に対する態度もよそよそしくなり、ブランドもののスーツを着こなす生意気な男性となっていくのです。

ブランドンが稼ぎ頭になっても、ウォルターは給料の額を変えようとしないので、揉める事となります。
ウォルターが儲かっても喜んでいない人物が妻のトニ(レネ・ルッソ)だった事を知り驚くブランドン。

ウォルターがアルコールとギャンブル依存症なので、儲かれば儲かる程また依存症に戻ってしまうのでは、とトニーは心配でならないのです。

ブランドンはさらにある事をきっかけに的中率8割を誇っていた予想率を連敗続きにしてしまいます。

その為にノヴィアンに殺されそうにもなります。
昨日のお得意様が今日の敵という、なんとも現金なこのシーン、見どころの一つでもあります。

しかもブランドンはウォルターに試合の勝利保障をかけられ、何が何でも勝つような予想を出さなければいけないという背水の陣にたたされるのです。

最後にブランドンがとった方法は、まさに運を天に任せるといった方が正しいでしょう。

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コンピューター会社に勤める社員(リアム・ヘムズワーズ)はCEO(ゲイリー・オールドマン)の前で自信をもって発表した商品をけなされた上に解雇され、会社のカードを使い豪遊します。

カード会社を通じて豪遊した事がCEOに露見し、CEOは懲罰をうけたくなければ、ライバル会社に産業スパイとして潜入せよというのです。

産業スパイとしてリアムが活躍する間、彼は地位も名誉も築き上げ、スーツもアルマーニを着こなし、まさにこの映画におけるマコノヒーの様な活躍ぶりを見せます。

両方の作品とも、何かの拍子に自分の仕事能力が過大評価されたとしても、初心を忘れない事をモットーにしている人にお勧めの映画です。
 
次に観る映画は絶対コレ!

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