トレーニング・デイ(TRAINING DAY)

サスペンス

LAPDの麻薬取締課に配属された新人が目の当たりにしたのは、事件解決の為なら法を犯す事も厭わない、ベテラン刑事だった。
デンゼル・ワシントンに初のオスカーをもたらした受賞作。

LAPBの麻薬取締課に配属された新人ジェイク(イーサン・ホーク)の相棒となったのは、ベテラン刑事のアロンソ(デンゼル・ワシントン)だった。

アロンソは『か弱い子羊でいるか、獰猛な狼でいるのか、それを選べ』といい ジェイクに押収した麻薬を吸わせる。

麻薬絡みの難事件を次々に解決するアロンゾの捜査ポリシーは『敵と同一化』すること。
その為なら法を犯すことも厭わない。

アロンソの捜査に同行したジェイクが見たLAは、モラルの通用しない無法地帯と化した街だった。

ジェイクは馴染みの情報屋から、ロシアン・マフィアがアロンソに報復しようとしているという情報を手に入れる・・・

原 題 TRAINING DAY
製作年 2001年
製作国 アメリカ
監 督 アントワーン・フークア
脚 本 デヴィット・ゴア
製作総指揮 デイヴィス・グッゲンハイム
撮 影 マウロ・フィオーレ
音 楽 マーク・マンチェーナ
出 演 デンゼル・ワシントン(アロンゾ)、イーサン・ホーク(ジェイク)、サラ(エヴァ・メンデス)、スコット・グレン(ロジャー)、トム・ベレンジャー(スタン)、シャーロット・アヤナ(リサ)、スヌープドッグ(ブルー)

映画は、LAPDの麻薬取締課に配属された新人刑事が、ベテラン刑事の捜査に加わる、長く熱い日を描いたものとなっています。

アロンソがジェイクに、ここまで荒療治を施すには理由があります。

アロンソが新人のジェイクに無理難題をいうにも理由があるのです。

アロンソは1週間前に麻薬捜査でしくじり、その結果ロシアン・マフィアに1週間以内に100万ドル用意しないと殺すと脅されていたのです。

その期日の前日に配属されてきたのがジェイクでした。

100万ドルの手配をする事と、自分の後任を育てるという2つの重要な事を、アロンソは命の分かれ目ともいえる、この日にかせられます。

アロンソは、自分の言うとおりにしていれば、間違いなく麻薬取締課で出世も出来るから、いう事を聞けとジェイクに言い、振り回すのですが、ジェイクはきこうともしません。

すきあらば反旗を翻そうともするので、アロンソも、そんなに反対するなら、お前が殺されろと言わんがばかりにマフィアの姪っ子の家に監禁します。

ここでジェイクは、マフィアの姪っ子をかつて助けた縁があり、命拾いするのですが、このシーンと、この映画におけるアロンソのラストシーンは、対比的だと思います。

アロンソは、100万ドルを工面する為大物密売人を罠にはめ、現金を奪い取り、証拠隠滅のために殺そうとするのです。

アロンソの計画は成功しますが、こうして手に入れた金が、肝心のロシアンマフィアにわたったかどうかという事は、映画のラストシーンを観れば明らかです。

アロンソは、麻薬取締局のベテラン刑事として、合理的に行動した為に、その最期は追い詰められる事になったのでは、と思うようなラストだったと思います。

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『トレーニング・デイ』以降、デンゼルの出演作には、悪役や、ひと捻りある役も多くなりました。

『トレーニング~』のDVDには別バージョンのエンディングが用意されているのですが、別バージョンのエンディングに似ているのが、同じデンゼルが主演する『デンジャラス・ラン』になります。

実在したCIA捜査官の話を複数組み合わせて構築されたこの映画、滅多に使われる事がないCIA要人の隠れ蓑(セーフハウス)の担当者で新米職員のマット(ライアン・レイノルズ)の元にかつてCIAを震撼させた伝説のスパイが護送され、脱獄を手伝わされるという話です。

デンゼル演じる伝説のスパイ、トビン・フロストはレイノルズ演じる新米職員マットをCIAの追手から逃げる間OJTするかの様に『トレーニング』していくのです。

『デンジャラス・ラン』のラストは『トレーニングデイ』とは魔逆になりますので比べてみるのもお勧めです。
 
次に観る映画は絶対コレ!

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