南極物語(EIGHT BELOW)

ドラマ

優秀な南極探検家の冒険と心の支えは、8匹の個性溢れる犬ぞり犬たち。
ある日彼は犬たちを苦渋の決断の末、南極に置き去りにする事に・・・
感動の邦画をディズニーがリメイク、今は亡きポール・ウォーカーの作品。

南極基地のジェリー(ポール・ウォーカー)は、深い知識に的確な判断力と行動力、そして8匹の犬ぞり犬との見事な連携で陽気な基地技術者のチャーリー(ジェイソン・ビックス)からの信頼もある上、隕石の調査に来ている気難しいマクラーレン教授(ブルース・グリーンウッド)の要求にも答える。

ある日、教授の隕石調査の引率をしていたジェリーの元に、冬の到来を告げる嵐が来たので基地に至急帰還せよと連絡が入る。

途中氷が割れ、教授が海に落ちるアクシデントに巻き込まれ、教授と凍傷を負ったジェリーは医療施設に運ばれる事に。

それは今まで自分を支えてくれた犬たちを置き去りにする事を意味していた・・・

原 題 EIGHT BELOW
製作年 2006年
製作国 アメリカ
監 督 フランク・マーシャル
脚 本 デビッド・ディジーロ
製作総指揮 トッド・リーバーマン、角谷優
撮 影 ドン・バージェス
音 楽 マーク・アイシャム
出 演 ポール・ウォーカー(ジェリー・シェファード)、ブルース・グリーンウッド(デイビス・マクラーレン)、ムーン・グラッドウッド(ケイティ)、ジェイソン・ビックス(チャーリー・クーパー)、ジェラルド・ブランケット(アンディ)

日本でも、40代以降にはお馴染みとなっている邦画『南極物語(’83年)』。
ディズニーがリメイク権を買取り、主演がポール・ウォーカーになりました。

設定も大幅に変わり、日本版のイメージを大切にされている方にとってこの作品は『全くの別物』と考える方がいい映画なのだと思います。

南極に行くのは日本版の様に国家の観測隊ではありません。
その為、再び南極に行くにはスポンサーを募らなくてはいけません。

映画の中でも、もう犬は助からないかもしれないと考えた観測隊の面々の感情は冷たく、ジェリーに諦める様に即します。
そんなジェリーの希望を誰がどの様につなぎ、スポンサーとして名乗りでる事になったのかという事も見どころの1つです。

邦画では、ドキュメンタリータッチで公開され、人間のエゴで派遣された樺太犬が死んでいく事がいかにいけない事かという事に焦点が当てられていました。

ディズニーでは、全く視点を変えて、厳しい南極大陸でハスキー犬たちが、どうやって生き延びるかを描いています。
当然の事ながら、犠牲になっていく犬も居ます。

ディズニーの方針で、動物をなるべく殺さないという事から仮に劇中で犠牲になった犬がいても、表に取り上げない、動物が協力しあって生き延びていくという物語にしたそうです。

役者に、個性派の目立つ俳優を持ってこなかった所もこの映画の良かった所かもしれません。
ポール・ウォーカーの爽やかで邪魔にならない存在感が光る作品でもあります。

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主人公が一番犬の事を考えていたけれど、周囲の大人たちは案外合理主義者だった、という皮肉な結末を用意した、逸話や子供にも語継がれる話の映画化は他にもあります。

リチャード・ギアが忠犬ハチ公の話を外国に舞台を移してリメイクした『HATCH~約束の犬~』もそうかもしれません。

リチャード・ギア演じる大学教授の死後、妻は夫と共に過ごした家に居るのが辛くなり自宅を手放し、ハチを娘に預けますが、娘はハチが駅に向かっていくのを放ってしまいます。

大事な猫や犬を飼っていて、自分に万が一の事があったら本当に自分の代わり、もしくはそれ以上に大事にしてくれる人はいるのでしょうか。それを探す事の難しさに直面する映画とも言えると思います。
 
次に観る映画は絶対コレ!

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