
マフィアに命を狙われ生きる事を諦めた彼の前に現れたのは、マフィア壊滅の鍵を握る少女。
業界ヒットメーカーが送り出すアクションドラマ。
ルーク(ジェイソン・ステイサム)は、かつてNYPD最強と呼ばれた伝説の刑事だった。
しかし捜査で一線を越え、辞職して以来、総合格闘技の闇試合で糊口を凌ぐ日々を送っていた。
ある日彼は、八百長試合で勝ってしまい、報復として妻を殺されてしまう。
マフィアに社会的に抹殺されたルークは生きる希望をなくし、自殺を図ろうとしていた。
その時、彼はマフィアに追われて逃げてきた中国人少女メイ(キャサリン・チャン)を救う事なる。
一度みた数字配列を暗記できる抜群の記憶力をもつメイは、とある事からチャイニーズマフィアのボスで彼女伯父ハン(ジェームス・ホン)だけでなく、ロシアン・マフィア、汚職警察官からも狙われていた・・・
原 題 | SAFE |
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製作年 | 2012 |
製作国 | アメリカ |
監督・脚本 | ボアズ・イエーキン |
製作総指揮 | ケヴィン・スペイシー、ローレンス・ベンダー |
撮 影 | ステファン・チャプスキー |
音 楽 | マーク・マザーズボー |
出 演 | ジェイソン・ステイサム(ルーク・ライト)、キャサリン・チャン(メイ)、ロバート・ジョン・バーグ(ウルフ警部)、アンソン・マウント(アレックス・ローゼン)、クリス・サランドン(トラメロ市長)、ジェームス・ホン(ハン)、レジー・リー(チャン)、サンドール・ラクシー(エミール)、ジョセフ・シコラ(バシリ) |
監督は『タイタンズを忘れない』、『グランド・イリュージョン』に関わったボアズ・イエーキン。
製作総指揮は、タランティーノ作品の製作に関わったローレンス・ベンダーと、『ユージュアル・サスペクツ』などの数々の名作を残している名優・ケヴィン・スペイシーという事もあり、製作陣の独特の味が随所に生かされた映画となっています。
映画導入部で、登場人物の人間相関図や時代背景を一気に説明し、中盤から後半にかけては、テンポよくアクションに持っていく構成は、ボアズ・イエーキンが過去の映画の手法でも取り入れている方法となります。
ルークは、ワシントンDCからNYPDへ汚職や不法事業を取り締まる為に、相棒のアレックス(アンソン・マウント)と共に派遣された特命刑事でしたが、彼だけが汚名をかぶる形で辞職させられています。
そんな彼自身の落とし前をつける、きっかけを与えるのが、偶然にも、メイとなります。
メイは、チャイニーズ、ロシアン・マフィア、汚職警官全ての弱みを握るある数字の配列を覚えていた、というより、マフィアの企みにより、覚えさせられた為、命の危険にさらされるのです。
劇中では、ルークが体をはって守り続けます。
マフィア側が所かまわず銃を乱射し応戦するシーンは『ヒート』や『96時間』を彷彿とさせます。
これらのアクションをステイサムがスタントをほぼ使わずやり遂げている所も見どころです。
そして事件の黒幕にたどり着くのですが、意外な人間がルークの過去に落とし前をつけてくれます。
ラストは、ルークとメイが全てのしがらみから開放されるのですが、メイがルークに残した言葉は、心にしみます。
元特殊要因のテシク(ウォンビン)は質屋を営んでいますが、隣に住んでいる少女ソミ(キム・セロン)に『アジョシ(おじさん)』とよばれ、心を開くようになります。
しかしクラブダンサーのソミの母が麻薬事件に関わりソミが拉致された所から、テシクは組織に危険を承知の上で乗り込んでいくというものです。
デンゼル・ワシントンの『イコライザー』もこれに通じるものがあります。
過去を隠して昼間はホームセンターの従業員として働いているマッコール(デンゼル・ワシントン)は、行き着けの喫茶店で読書をしていた所、ロシアン・マフィアに絡まれている娼婦(クロエ・グレース・モレッツ)を救った事から人生が変わっていく。というものです。
ジェイソン・ステイサム映画が好きな人にお勧めの映画です。
